羽鳥慎一モーニングショー!IPS細胞でがん治療&心臓病の最新情報
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羽鳥慎一モーニングショーで第2回目のIPS細胞研究に
関する取材内容を放送しました。
人類の難病の治療に大きな貢献をすると思われるIPS細胞、
今どの辺まで研究が進んでいるのか?・・・
病に苦しんでいる人も健康な人も非常に気になることですね。
がんや心臓病へのIPS細胞の臨床応用はどこまで進んでいるか?
IPS細胞でがんを治療!
取材先は京都大学IPS細胞研究所(金子 新准教授)
IPS細胞でのがん治療の仕組み
IPS細胞からがんを攻撃する免疫細胞を作って
それを治療に応用するということを研究しています。
Tリンパ球:がんを攻撃する細胞
Tリンパ球はいろんな種類があるのですが、
現在よく使っているのは「キラーTリンパ球」という細胞です。
リンパ球は大きく分けて4種類あります
その中でTリンパ球の中のキラーTリンパ球
(攻撃をする)に注目したわけです
キラーTリンパ球を体内から取り出し⇒IPS細胞で培養し
⇒増やして体内に戻すことで今までより多くのがん細胞を破壊できます。
それ以外のTリンパ球もがん細胞を攻撃できるようにする方法がある
実際に患者さんの体の中には色んなものを狙うTリンパ球が
いるんですけど、まず最初にある程度の数だけごそっと
取り出して、そこに外から「このがんを狙いなさい」という
教育を遺伝子を利用してするんです。
そうしてあるがんを狙うようになったリンパ球をもう一度
患者さんに戻すと非常に効くということがわかってきました。
がんは自分の細胞が突然変異してなるため、体外から入った
異物と比べて、違いが少なくTリンパ球はがん細胞だと認識しづらい
そこでこのTリンパ球にCARという遺伝子を加えると、がん細胞を
認識できるようになり、がん細胞だけを破壊できます。
いま研究の対象としているがんは?
■皮膚がんなどの悪性黒色腫
■肺がん
白血病に関してはCARによる治療法でがん細胞を認識
できるようになれば、良い効果を示しそうだということが
わかってきています。
あくまでIPS細胞から作るTリンパ球は土台ですので
そこにどういう武器を持たせるかで色んな方法が対応
できると思います。
どれくらいの効果があるのか?
臨床試験を見る限りは白血病などの特殊ながんですけれども
がんの種類によっては、寛解率が9割前後達成することが
できます。
寛解(けんかい)=病状が落ち着き、臨床的に問題が無い程度まで治った状態
動物実験では体内に移植したがん細胞を攻撃し、がんの進行を
遅らせる効果が確認されています。
そしてもう一つ、IPS細胞から作った場合に非常に良いこと
として、体内でがん細胞と戦っているリンパ球は弱って疲弊して
いるのが、1回IPS細胞にしてあげることでリセットできるのです。
いつぐらいで臨床に入れますか?
目標としては3年前後で何らかのかたちでまず患者さんにこの治療を
受けて頂くことを掲げています。
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IPS細胞で心臓病を治療
(IPS細胞研究所 山下潤教授)
心臓の病気というのは最終的に心臓が動かなくなって、いわゆる
心不全という状態になって、心臓移植をしないともう治療が
出来ないということなんですが、移植手術は年間30~50件ぐらいで
まったく数が足りてないですよね。
そういう方び対しての心臓の再生治療というのを
IPS細胞を使ってやろうというのは、本当に日本全国で盛んに
行われていまして、実は臨床応用に近いところになっています。。
治療法としては心臓の筋肉そのもの、心筋細胞そのものを誘導(作製)
して、それを注射みたいなもので移植しようということからもう少し
心臓の塊にして移植しようとか・・・
あとシート状のものにして移植しようとか考えています。
(5枚重ねた心筋シートは直径4センチ、厚さ約0.2ミリ)
IPS細胞で心臓病治療はどのくらい回復するのか?
心筋梗塞を起こす前に近いかたちまで戻る場合もあります。
IPS細胞で血管を作らなくても心筋細胞が自ら血管を作る
血管に関しては心筋から血管へ誘導するような物質が分泌
されていて、移植した細胞に自前の血管が増えるという
作用はあります。
臨床応用、人への応用というのは出来ていませんけれども
動物実験では有効性は確認されてきていて、今のところ
人への臨床試験1例目は大体2年後ぐらいにしたいという
スパンで考えています。
IPS細胞の研究、前回の放送は心臓病でしたが今回はがんの
研究も紹介されました。
人への臨床応用も2~3年ぐらいとはもうすぐそこまで
来ているんですね。
次回は肝臓や腎臓も取材したいと言っていました。
テレビ朝日の「羽鳥慎一モーニングショー」は
これから毎日、要チェックです!
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タグ:IPS細胞研究